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アメリカではこのウイルスが原因となっているヒトのインフルエンザがときに見つかっている。
そして、このインフルエンザにかかった人たちはブタの飼育にたずさわっている人たちだった。 そこで、誰でも考えつくのは、2000万人以上の死者を出した1918年の歴史的流行だったスペインかぜのときのウイルスがブタの間に維持されていて、40年後に出てきたのではないかということだ。
1918年の流行のときにはウイルスは分離されなかった。 1940年末になって、このスペインかぜにかかった人たちの血清を調べてみるとブタのウイルスに対する抗体が検出された。
この事実からこのインフルエンザウイルスは1918年のスペインかぜの病原と同じものであると考えられ、事態を重視した保健福祉庁長官と大統領の間で、アメリカ人全員に相当する2億人分のワクチンを製造して接種することを取り決め、75日間で4500万人に接種したが、突然中止された。 中止の理由は、この軍隊のインフルエンザは、このワクチンを投与すると副作用としてギランバレー症候群が異常な頻度で出現したからである。
また、結果として1976〜77年の冬には、このウイルスの流行は起こらなかった。 アメリカは結局のところ“泰山鳴動して…”という格好になったが、上手にこの問題を処理したのはフランスである。
フランスは新しいワクチンを200万人分生産し、使用せずに備蓄した。 このワクチンは数年後に処分された。
このあと、1977年にロシアかぜがレニングラードの子供と若者の間で流行した。 これはヒトのH1N1ウイルスの再来で、このウイルスの流行以来、抗原性も流行の様相も異なった3種類のウイルスが同時に出回ることになって、それは現在でも続いてい1989年から1990年にかけてH3N2ウイルス株によるインフルエンザの流行が全世界に拡がり、2ヶ月間に2800人の死者を出した。
このインフルエンザは高齢者にとっては特に危険なものだったが、そのわりに老人の死者が少なかった。 なぜか。

これは感染を受ける危険性のある人たちの大部分、特に70歳以上の人たちがワクチン接種を受けていたからである。 この予防策によって高齢者の感染、ひいてはインフルエンザによる死亡が防がれていたことは特筆大言されなければならない。
このころから、世界的にワクチンの効果は認識きれ、それによって救われた人は多い。 特に老人でワクチンの“ご利益”にあずかった人は世界的に多かったと思う。
ただ、きわめて遺憾なことは、日本では、どういうものかワクチンの評価が低い。

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